医療関係者と患者は互いに敬い合い、信頼関係を築き上げていくことによって最良の医療が達成されることにつながっていきます。そういった考えから、医療関係者はどんなに忙しさに追われていたとしても、患者に対して最大の敬意を払うようにと教育を受けてくるものです。
患者は、自分の力では自分のつらい状況を克服できないと考えて、医療機関を受診しています。そのようなことから、医師を先生と呼んで自分を救ってくれる人として尊敬するというのが一般的でした。しかし、カスタマーが尊重されるという潮流がさまざまな業界で広まり、その影響が医療機関にも広まってきたのです。医療というサービスを受けるカスタマーである患者は、よりよいサービスを受けるのが当然の権利だと主張するようになってきたといいます。その意味を履き違えてしまった結果として、理不尽な言動で医療関係者を困らせて楽しむような患者も増えてきており、モンスターペイシェントとして問題視されるようになっているのです。
しかし、本当に恐ろしいのは患者だけとは限りません。「患者に対して最良の医療が達成されていない」とその家族がモンスター化して、横暴な振る舞いをする場合もあります。そういった場合には、横暴を振る舞う当人が病気に苦しめられてもいない健常者であることもあって、その勢いたるやモンスターペイシェントを凌駕することも稀ではありません。こういった傾向は強まる一方であり、教育レベルでの一般の人の意識改革が必要となるでしょう。