事前対策を学んでおこう
モンスターペイシェントは医療従事者へ過度な要求を強いることから、各医療スタッフだけではなく、そのほかの患者への医療行為の妨げともなります。また、医師や看護師に暴言を吐いたり時には院内で暴れるなど、危険な行動をとる場合もあるのです。そのため、各医療スタッフが適切に対処し、医療行為の妨害を未然に防ぐことが求められます。
特に看護師は、モンスターペイシェントに直接対峙しなければならない場面が多いようです。医療行為にクレームをつけられたり、暴力を振るわれる可能性も否定できないので、効果的な事前対策を把握しておかなければなりません。院内で医療行為を妨害しようとしたり治療に関して非協力的な姿勢で臨む患者へは、他の医療スタッフの職務の妨害を防ぐためにも、事前に診察を拒否する必要があります。とりわけ、飲酒をしている患者へは診療拒否が許可されているのです。医師が治療の必要性が無いと判断した場合や専門外の領域である患者などは、法的にも正当な理由に該当しており、診療拒否ができるようになっています。そのため、過度な要求や無理難題を押し付けてくるモンスターペイシェントに対応しなければならない看護師が、予め法的な診療拒否が可能な範囲内であるかどうかを見極めるのも大切です。
しかし、緊急で治療が必要となるケースでは、診療を拒否することができないなどの条件もあります。その事前対策として、診療拒否が可能である条件を、看護師が詳しく学ぶことも必要です。